新里明士 Akio NISATO
新里明士 Akio NISATO
透過性の高い白磁に穴をあけ,穴に透明の釉薬を埋めて焼成し、光に透け文様が浮かび上がる様を蛍にたとえた中国の技法「蛍手(ほたるで)」はお煎茶の衰退と共に下火になっていたが、新里明士氏の蛍手は点字や電子信号のようで、どこかにメッセージを送り続けているような、幾何学の行進が、現代的に蛍手を再興したといえる。繊細な作風は全てのものから客観的に、距離を置いているような風情があり興味深い。地中海を思わせるようなカラッとした色感も多治見のものとは思えない独特性がある。
Biography
1977年生まれ 千葉県出身
2001 多治見市陶磁器意匠研究所修了
2011 文化庁新進芸術家海外研修制度研修員(ボストン・アメリカ)
現在岐阜県土岐市にて制作
Awards
2008 パラミタ陶芸大賞展 大賞
2009 菊池ビエンナーレ 奨励賞
2014 MOA岡田茂吉賞 新人賞
2017 U-50 国際北陸工芸アワード 奨励賞
2020 日本陶磁協会賞