眼前/3sec

410×273mm
素材:Cyanotype.八女紙.銀箔.アクリル絵具

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サイアノタイプ(Cyanotype)、別名「青写真」や「日光写真」とも呼ばれる古典的な写真技法がある。青写真の名の通り、青く現像されるのが特徴だ。薬剤に紫外線が当たり、感光することで印象的な青色を生み出す。私はこのサイアノタイプを使用して作品を制作している。
私の作品では八女紙という薄い和紙に現像し、それを何枚か作り、重ね合わせる。すると時間的な奥行きと空間的な奥行きが混在した光景がそこには現れる。その光景はどこか曖昧で、脆く不確かなものに見える。それは記憶と忘却を繰り返す世界の在り様のように私は思えた。
私の制作はその感覚をなぞるようなものかもしれない。様々な光景が継ぎ目なく流れていく。過去を遡るように私たちはそこから場面を切り出すことで、世界を捉えようとする。それらが重なりあいながら相互に影響し合う。その時、空間的な奥行きと時間的な奥行きを同時に感じるだろう。

正村公宏

1995年生まれ
2023年 東北芸術工科大学複合芸術領域修了

主な個展
2023年 未視感-Jamais vu-(YY ARTS/東京都銀座)
2024年 正村公宏展-刻のMontage-( 画廊翠巒/群馬県)

主なグループ展
2023年 シブヤスタイル (西武渋谷店美術画廊/東京都渋谷)
   たいせつなもの展-HERO- (靖山画廊/東京都銀座) 
2024年 青と緑は水切りを (UNPELGALLERY/東京都日本橋)
           BLUE SCREEN -不在の存在- (myheirloom/東京都日本橋)