鎌田幸二 Koji KAMADA

鎌田幸二 Koji KAMADA

光の角度によって様々な表情を見せる唯一無二の窯変を誕生させるのが、鉄分を主とする釉薬の一種「天目釉」です。この天目釉と呼ばれる鉄釉は、奥が深く人知を超えた燿変現象を生み出します。燿変天目の第一人者と言われる鎌田幸二氏は四十年来研究に研究を重ね挑戦し続け、コントロールの難しい炎と土と釉薬の折りだす領域を、粘り強く、緻密に研究することにより、独自の天目を作り出すことに成功しました。「どれだけ計算しつくしても、全く同じものは出来ない。それはやればやるほど魅力のある仕事であり、底知れない可能性を秘めている。」作品1点1点に作家の世界感がしっかりと広がっている「鎌田天目」。炎と土と釉薬の結晶は千変万化の姿を示してくれます。
本国の中国にも残っておらず、日本にのみ残る、燿変天目茶碗を復活させたわけですが、今回、展示させていただき、購入も出来ることを多くの来場者に知っていただけたら、と思います。

Biography
1948   京都に生まれる
1971 京都府立陶工訓練校専攻科修了
同校指導員となる
五条坂共同登り窯「鐘鋳窯」にて天目の研究を始める
1973 第20回日本伝統工芸展 初入選
1967 日本工芸会正会員
1977  京都府立陶工訓練校指導員を辞し、作陶に専念する
1988 重要無形文化財「鉄釉陶器」伝承者育成研修会に参加
清水卯一氏の薫陶を受ける
1994  京都文化博物館「京都創作陶芸のながれ展」に出品
2008 高島屋大阪店、ジェイアール名古屋高島屋にて「作陶四十年記念展」
2018  高島屋大阪店、東京日本橋高島屋にて「作陶五十年 天目 鎌田幸二展」 

Public collection
京都文化博物館、白沙山荘橋本関雪記念館、同志社歴史資料館、緑ヶ丘美術館、メトロポリタン美術館、ニューオリンズ美術館、フィラデルフィア美術館、デトロイト美術館、フロリダ大学ハーン美術館、マイアミ大学ロウ美術館、サンフランシスコ・アジアンアート美術館、故宮博物院(北京)他