水谷奈央 Nao MIZUTANI
水谷奈央 Nao MIZUTANI
東京藝術大学工芸科彫金分野を修了後、ジュエリー会社に勤務。
現在は東京藝術大学に勤務し、作家活動を行なっている。
第28回日本ジュエリーアート展にて大賞を受賞、2021年にはバロセロナのARTE Y JOYA awardにてファイナリストに選ばれるなど、国内外で作品を発表している。2022年度には日本橋高島屋にて個展「水谷奈央展―sincerely―記憶をなぞり、心をしまう」を行い、またイタリアのコミネッリファウンデーションの永久収蔵作品になる。
私は主にシルバーを使って制作しております。0.1mmから0.8mmまでの細い銀線を使いロウ付けという技法で接合しジュエリーを制作しております。
金属の線材が集合した時に現れる表情に魅力を感じ、日々研究しております。
繰り返し同じ行為を続けるこの制作は私にとって忘れたくない記憶のかけらを保存しておく行為であると言えます。
また「ジュエリーは身につける人に勇気や自信、そして幸せを運んできてくれる。ジュエリーという存在が持つ繊細さを心の機微や自然美を大切に表現したい。」という一貫したテーマのもと制作してお
ります。
今回参考作品として出品させていただくネックレス2点「幸せの結晶」は大学の卒業制作の作品になります。こちらの作品は第28回日本ジュエリーアート展にて大賞をいただくことができました。ゴールドカラーのネックレスは柔らかい優しい女性像、ブラックカラーのネックレスは女性のたおやかな芯の強さを表現しております。こちらの黒色は制作過程で魅力を感じた火を当てた時の酸化膜の色味を敢えてそのまま残し表現しました。
今回は日常にもお使いいただけるピアスとブローチも出品させていただきます。この度はこのような展示の機会をいただき大変光栄です。ありがとうございました。