船井美佐 Misa FUNAI
森は時間が層になっている
明治神宮の森は日本の近代化の歴史を内包していている。過去から現在へ、想像力と現実の世界を行き来することができる象徴的な場所である。
何もなかった大地に100年前の人は未来を想像して祈りの森を作った。都市は変化をくりかえし発達した。祈り、救済、まだ見ぬ未来への希望。
アートとは祈りである
船井美佐 Misa FUNAI
1974年京都府生まれ。2001年 筑波大学大学院芸術研究科日本画修了。二次元と三次元の「境界」をテーマに、線描によるドローイングや、鏡やシェイプドキャンバスを用いたインスタレーションの作品を制作する。物質としての絵画と、非物質的なイメージについて考え、平面や立体という形式を超えて絵画の可能性を拡張する。近年は「楽園」を鏡で描くシリーズで、鑑賞者が作品の中に入り込み、過去と現在、想像と現実が交差する作品を展開する。主な展示は、「VOCA現代絵画の展望」(上野の森美術館、2009・2010)、個展「Paradise/Boundary〜いつかいた場所〜」(国際芸術センター青森、2017)等。