増田将大 Masahiro MASUDA
増田将大の作品は、対象となる何気ない風景を撮影し、その画像をプロジェクターで同じ場所に投影。再び同じ視点で撮影するというプロセスを複数回くり返し、さらにそれをキャンバスの上にシルクスクリーンで刷ることで、多数の図像と絵の具の重なり、掠れを孕んだイメージを映し出します。このカメラとプロジェクターを用いたイメージの重なりとズレは、絶対的な一つの視点など存在せず複数の客体が存在し、多くの眼に多様な写り方をするように、一つのイメージもまた複数存在していることを示唆しています。
増田将大 Masahiro MASUDA
1991年生まれ。静岡県出身。2017年東京藝術大学大学院美術研究科絵画専攻修了。
2020年同大学院博士後期課程在籍。茨城県取手市にあるスタジオ航大を中心に制作を行う。カメラとプロジェクター、シルクスクリーンなどを用いた、時間や空間といったテーマの平面作品を制作。主な展覧会は「TIME TO CONVERGE」(MARUEIDO JAPAN、2020)、「Scattered time」(GINZASIX 蔦屋書店、2019)など。第1回CAF賞グランプリ、現代芸術振興財団前澤友作コレクション収蔵。